Memorandum London Diary

英国ロンドンにてUniversity College Londonの教育大学院に留学しています。その生活の中で感じたことを徒然とメモしていこうと思います。

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大学院が始まって2週間が経った

9/23に大学のenrollment(学生登録のようなもの)が行われ、いよいよ修士号の生活がスタートした。早速、3日ほどにかけてドッグフーディングと呼ばれる全授業の概要紹介が各教員から行われ、学生はその内容を踏まえて履修をすることにになる。

履修一覧

  • Design and Use of Technology for Education
  • Researching Digital Learning
  • Learning Design for Blended and Online Education
  • Education and Technology: Key Issues and Debates
  • ※これに加えて、修士論文、もしくはサービスのプロトタイプを作っての実証結果をまとめる、などのfinal assingmentがある

では、まだ始まって二週間だが、思ったことをつらつらと書いてみる。

1. 課題の量が尋常じゃなく多い

留学を経験した人全員が異口同音に言うことだが、とにかくやることが多い。課題の量が尋常ではない。一回の授業の予習で求められる量が「200ページの論文を読破して考えをまとめて来い」が毎度なのは、なかなかにcrazyだ。しかし予習をしてこないと授業での理解も追いつかないし、またグループワークで何も発言できずuh-huhと相槌をうつしかできなくなるので、やらない訳にもいかない。ちなみに授業後には毎回グループワークとエッセイの無限ループという構成になっている。色々な人に会いに行こうとかインターンもして見たいとかのんびり思っていたが、ペースを掴むまではそんな場合ではなさそうだ。。。

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ある授業の初回コマの事前課題がこちら

2. 英語よりも内容に苦戦する

今のところ英語で何か致命的につらいと感じてはいない。のだけど、いかんせん読む論文の内容が難しい。英語で「ontology」という単語が出て来て、わからず英和辞典で調べたら「オントロジー」とだけ書いてあった。・・・あー、オントロジーね!うん、で、そのオントロジーって、なんでしたっけ・・・?一時が万事その体たらくで、課題の意味を理解するのに普通に日本語の辞書が必要な有様なのがなかなかつらい。

3. フルタイムで働いている人が結構いる

これは結構驚きだった。授業時間が基本的に17-20時、という不思議な時間設定であることに最初は???となっていたが、働きながら通う学生が一定数いるコースだと、こうした時間の組み方になるらしい。僕は日本で大学院に通った経験がないのでなんとも言えないが、こうした柔軟な時間の組み方は新鮮だった。ちなみに今一緒にグループワークをやっている友達の一人はGoogle UKのHead of なんちゃらで、ロンドンとパリを行ったり来たりしている。授業にはもちろん来ているが、授業外の時間でのグループワークはだいたい空港かホテルからインターネット通話で参加、といった具合でなかなか面白い笑(かなり忙しそうだけど)

4. 教育はサイエンス、と言われた

これがこの2週間くらいの中で、僕にとって一番印象的な出来事だった気がする。授業後に先生と話していて、修士論文で何を書きたいかと聞かれ「まだ明確ではないが、世に数多あるEdTech系サービスの学習効果を測定できたら良さそう」的な話をした。その発言が迂闊だった。その先生は目を爛々と輝かせ「学習効果を考えるには、どうすれば人は知識を身につけるのかの脳の働きを知る必要があるね!教育はサイエンスだよ」と意気揚々と言われ、そのまま神経科の先生の研究室に連行され、ド文系の人間がガチ理系の論文を追加で読みこむ羽目になってしまった(さらに二週間に一回ランチの時間帯に自主ゼミを開いてもらえるらしい)。大変にありがたいのだが、ただでさえ課題が多いのにこの追加課題は、つらい。。正直つらい。。。でもふと、6年半も教育サービスの仕事をしてきておきながら、どうすれば身につくのか、ということを脳の仕組みから考えたことって、ほんとに恥ずかしながら一度も無かったなと思い、凄くいい機会だと思う。だけど、あー、もうちょっとペースをつかめてからだとよかったな、、、

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こんな感じで大学院生活がスタートしている。思ったより最初からハードでやや疲弊しているが、今のところ楽しくやれているのかなと思う。天気ぼちぼちいいし(まだ10月だからか、思ってたよりも雨が少ない)、ご飯は比較的美味しいし、近辺の大学(LSEやKings College London、Imperial、London Business Schoolなど)との合同授業やイベントなど、立地的なメリットも享受できつつある。エントリーも、1〜2週間に一回くらいは書いていければと思う。

・・・ちなみに、学生と先生とのやり取りや教材のアップロードなどで使われるMoodleというLMSが、もう最高にびっくりするほど重くて見にくくて、かなり酷いw 個人的にはEdTechの最先端を研究する前にまず学生の学ぶ環境を整えてry